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サチ子(宮崎あおい)
またもや一ヶ月越しの更新となってしまいまして。そういえば、年も越してしまったんですね。書きたいことは山のようにあるのだけれど、時間のやり繰りはままならぬもの。そうした事実を突きつけられるにつれ、自分は大人になってしまったのだなぁと痛感させられるわけです。で、今日のお題。もうこのまま少女=百合、すなわち同性愛的親密さこそが少女の本懐であるとすら言い切ってしまわんばかりに、百合映画ばかりを頭の中に連ねていたのですが、青猫さんの「文学少女のたたずまいから滲み出るエロティシズム」なる説を読みまして、ちょいと路線変更。大林宣彦以降の国産少女映画の最高峰のひとつである、『害虫』を採り上げてみたいと思います。この『害虫』という映画、わたくしめがかつてものしておりましたフリーペーパーでも幾度かネタにしたことがあるのですけれど、とにかく90年代の少女たちが内に秘めていた鬱屈した想いを、これほどまで鮮明に描き出した作品は、他にちょっと見当たらないだろうと。岡崎京子が『リバーズエッジ』のなかで引用したウィリアム・ギブソンの一節「平坦な戦場」を、地でいくような肌触り。監督はトリュフォーばりの脚フェチという異名を取る(わたしが言ってるだけですが)塩田明彦。彼が講師を務める映画美学校の生徒だった清野弥生の書いてきたシナリオに魅せられ、彼女を脚本に起用して、商業的にはリスキーだけれども、国際映画祭に出品できるクオリティの作品を目標として制作されたそう。

精神的に不安定な母と二人暮しのサチ子は、小学校時代に担任の教師と交際していたが、その事実が学校に発覚。教師は免職となり、いまは北国の原子力発電所で働いている。不登校気味のサチ子の楽しみは、彼との文通だけ。隣に住む幼馴染みの夏子が毎日学校へ誘いにくるのも、少々うざったく感じている。ある日サチ子は、当たり屋で日銭を稼ぐ少年、そして彼の相棒である精神薄弱の中年男と知り合いになり、彼らのねぐらへ入り浸るようになる。息苦しい毎日から解放され、束の間の安らぎを手に入れたように感じるサチ子だったが、ある日危ない橋を渡った少年はへまをやらかし、姿を消す。再び学校へ通うようになるサチ子。しかしその日々は、再びサチ子の首を真綿で締め上げていく。挙句の果て、母が最近つきあい始めた男に強姦されかける。うさ晴らしのつもりか精神薄弱の中年男と連れ立ち、丘の上から夏子の家へ火炎瓶を投げるサチ子。それが予想を反して大火事になってしまい、おそれをなしたサチ子は原発で働く彼のもとへ身を寄せようと、ヒッチハイクで北を目指す。ふたりは喫茶店で待ち合わせるが、雪で立ち往生する彼はなかなか現れない。待ちくたびれるサチ子に、怪しげな男が「いい仕事紹介するよ」と声をかけてくる。やがてサチ子は男の車に乗り込み、入れ違いに到着した彼を横目に、懐かしい歌をくちづさむ。

内容はだいたいこんな感じ。主人公・サチ子を演じるのは、カンヌ映画祭で国際批評家連盟賞を受賞した『エウレカ』にて主演級を務めて注目を浴びていた宮崎あおい。当時15才。子役上がりでなにげにキャリアは長く、特に映画仕事へこだわってきた経歴の持ち主だけに、昨年主演を務めた大河ドラマの大ヒットで、一躍国民的女優になったのもうなづけるところ。しかし、いくつになっても容貌がほとんど変わらないなぁ。まるで昔の安達祐実のようです。ちなみに幼馴染み・夏子を演じたのは蒼井優。時期的に、『リリイ・シュシュのすべて』と『花とアリス』のちょうどあいだぐらいの出演。いちばん可愛かった頃ですな。あと、忘れてはならないのが、劇伴を手掛けたナンバーガール。エモ・ラウド界で飛ぶ鳥を落とす勢いだった彼らに既存の楽曲を提供してもらうのではなく、きちんと内容を伝え、撮影現場を見学してもらったうえで、オリジナルサウンドトラックを制作させた監督の慧眼には、ただただ賛辞を送るより他にありません。

害虫 製作年 : 2002年 製作国 : 日本

                        林茉莉

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テーマ:映画 - ジャンル:サブカル

【2009/01/15 13:42 】
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